1. 事業内容

株式会社MFSは、住宅ローンおよび不動産投資用ローンの媒介を行う企業で、オンラインプラットフォームを通じて最適な金融商品を提供しています。特に、AIを活用した融資承認確率の算出や信用力分析に基づくオーダーメイド型サービスが特徴です。また、連結子会社のコンドミニアム・アセットマネジメント株式会社を通じて、不動産投資用物件の仲介サービスも展開し、ユーザーに有利な条件で住宅ローンを利用できる環境を整えています。これにより、顧客の多様なニーズに応えることを目指しています。

2. 事業の特徴

(1) オンラインプラットフォームの活用

MFSは、住宅ローンの提案をオンラインプラットフォームで行い、ユーザーが手軽に最適な住宅ローンを比較・検討できる環境を提供しています。AIを駆使した融資承認確率の算出や信用力分析に基づくオーダーメイド型サービスは、他社との差別化要因となり、ユーザーは自身のニーズに合った金融商品を迅速に見つけることが可能です。

(2) 提携ネットワークの拡充

MFSは、住宅ローンを取り扱う不動産会社や保険会社との提携を強化しています。提携先からの顧客紹介を受けることで、潜在顧客層からの集客を促進し、サービスの認知度を向上させています。この戦略により、より多くのユーザーに対してサービスを提供できる体制を構築し、競争力を高めています。

(3) 先行投資による成長戦略

MFSは、事業の拡大を目指し、広告宣伝費や人材への投資を積極的に行っています。特に、モゲチェック事業においては、ユーザー数の増加を図るためのマーケティング施策を強化しており、これが売上の成長に寄与しています。先行投資を通じて、将来的な収益基盤を強化し、持続的な成長を目指しています。

3. 経営成績の推移とその要因の分析

2023年6月期の連結売上高は1,607,947千円で、前年同期比90.6%の増加を記録しました。この成長は、モゲチェックおよびINVASE事業のユーザー数の増加によるものです。特に、モゲチェック事業ではAIを活用した住宅ローン提案サービスの導入が奏功し、集客数が大幅に増加しました。一方、経常損失は147,111千円と前年同期の552,070千円から改善され、営業損失も139,543千円に縮小しました。この改善は、広告宣伝費や人件費の増加にもかかわらず、売上の増加がそれを上回ったためです。今後も先行投資を続けながら、収益性の向上を図る必要があります。