1. 事業内容

株式会社学びエイドは、教育デジタル事業を展開し、映像授業や学習管理サービスを提供しています。主力サービス「学びエイドマスター」は、小規模から中規模の学習塾向けに、映像授業と塾運営の効率化を支援する管理機能を提供します。また、「学びエイドforEnterprise」では、教育関連事業者向けに教材の映像授業化や配信サービスを行い、質の高い教育コンテンツを広く提供しています。これにより、教育の機会均等を実現し、さまざまな顧客層に対応しています。

2. 事業の特徴

(1) 鉄人講師ネットワーク

学びエイドは、「鉄人講師」と呼ばれる高い指導力を持つ講師とのネットワークを構築しています。このネットワークにより、質の高い映像コンテンツを継続的に提供できる体制を整え、教育の質を向上させています。鉄人講師は、当社の理念に賛同し、自らの使命感を持ってコンテンツ制作に参加しており、教育の「意欲」の循環を促進しています。

(2) マイクロ講義の導入

当社の映像授業は、マイクロ講義という形式を採用し、1コマを約5分に短縮しています。この形式により、生徒はわからない箇所を効率的に学習でき、キーワード検索機能を利用してピンポイントで視聴することが可能です。学習の能動性が高まり、タイムパフォーマンスを重視するZ世代のニーズにも応えています。

(3) 教育デジタル市場への対応

新型コロナウイルスの影響でオンライン学習が普及したことにより、教育デジタル市場は拡大しています。学びエイドは、GIGAスクール構想などの政府施策を背景に、教育現場でのICT教材導入を推進しています。これにより、学習塾や教育関連事業者に対してデジタル化のニーズに応じたサービスを提供し、競争力を高めています。

3. 経営成績の推移とその要因の分析

第9期（2022年5月1日～2023年4月30日）において、学びエイドの売上高は501,333千円で、前年度比72.6％の増加を記録しました。特に「学びエイドマスターforSchool」と「学びエイドforEnterprise」はそれぞれ191.8％、231.8％の増加を見せ、全体の成長を牽引しました。営業利益は111,424千円、経常利益は110,668千円、当期純利益は93,267千円となり、前年の損失から大きく回復しました。この成長は、オンライン学習の需要増加や教育関連事業者への積極的な営業活動が寄与した結果と考えられ、顧客単価の向上や新規顧客の獲得も重要な要因です。第10期第3四半期（2023年5月1日～2024年1月31日）でも388,429千円の売上を達成し、順調な成長が続いています。