1. 事業内容

株式会社アスマークは、マーケティング・リサーチ事業を中心に、オンライン調査、オフライン調査、パネルリクルーティングサービスを提供しています。企業や公共機関が消費者ニーズを把握するための情報を科学的に収集・分析し、顧客のマーケティング課題に応じたトータルサポートを行っています。特に、国内外でのリサーチサービスを通じて、顧客企業の成功を支援し、持続可能な社会の実現に寄与することを目指しています。

2. 事業の特徴

(1) 幅広いリサーチ手法

アスマークは、オンライン・リサーチとオフライン・リサーチの両方を提供し、顧客のニーズに応じた柔軟な調査手法を用いることが可能です。オンライン調査では迅速なデータ収集を実現し、オフライン調査では対面インタビューやグループディスカッションを通じて深い洞察を得ることができます。この組み合わせにより、より多角的なデータ分析が可能となり、高品質なリサーチサービスを提供しています。

(2) 大規模な自社パネル

アスマークは、100万人以上の有効な自社パネルを保有しており、迅速かつ多様なリサーチが実施可能です。パネルの質と量はリサーチの信頼性を高める重要な要素であり、年齢や性別においてもバランスの取れた構成となっています。パネルポイント制度を導入し、パネルのモチベーションを維持する取り組みを行うことで、調査の回答率や質の向上を図っています。

(3) HRテック事業の展開

近年、アスマークはHRテック事業にも注力し、従業員のエンゲージメントやモチベーションを向上させるツール「Humap」を提供しています。このサービスは、企業が人材の維持や採用難に対処するための支援を行い、労働環境の改善を図ることを目的としています。HRテック事業の展開により、アスマークはマーケティング・リサーチ事業にとどまらず、人材関連の課題解決にも貢献することを目指しています。

3. 経営成績の推移とその要因の分析

株式会社アスマークの2022年11月期の売上高は3,892,498千円で、前年同期比16.0%の増加を記録しました。営業利益は323,708千円で、同45.3%の増加を達成しましたが、当期純利益は178,883千円で、前年同期比8.9%の減少となりました。この成績の要因として、対面でのオフライン調査の受注が増加したことが挙げられます。また、オンラインリサーチの需要も好調で、顧客ニーズに応じた柔軟な対応が功を奏しました。しかし、特別損失として退職給付費用や固定資産除却損が計上されたことが、純利益の減少に寄与しました。今後も、業績の安定成長に向けた施策が求められます。