1. 事業内容

株式会社UNICONホールディングスは、地域連合型ゼネコンの持株会社として、主に建設関連事業を展開しています。インフラメンテナンス、災害対応、環境保護を含む土木・建築工事を中心に事業を行い、山和建設㈱や㈱小野中村などの連結子会社を有しています。地域の有力ゼネコンを資本的に結びつけ、受注機能や技術者リソースを効率的に活用することで、地域建設業界の課題解決に寄与しています。このアプローチにより、公共事業の受注機会を拡大し、地域特有のニーズに応じた柔軟な対応が可能となっています。

2. 事業の特徴

事業の地域連携

UNICONホールディングスは、地域の有力ゼネコンを結びつけることで、各社の受注機能や技術者リソースを統合し、地域の建設業界が抱える課題を解決しています。この地域連携により、公共事業の受注機会を拡大し、地域特有のニーズに応じた柔軟な対応が可能となります。地域連携によるシナジー効果は、競争力の向上にも寄与し、持続的な成長を実現しています。

インフラメンテナンスへの注力

同社は、インフラメンテナンス事業に特に注力しており、公共投資の増加に伴い安定した受注を確保しています。国土強靭化政策の推進により、インフラ整備や災害対応の需要が高まっており、これに応じた技術力や施工管理能力を強化することで、競争優位性を保っています。持続的な成長が期待される中、インフラメンテナンスは同社の重要な成長ドライバーとなっています。

環境保護への取り組み

UNICONホールディングスは、環境保護にも積極的に取り組んでいます。持続可能な社会を目指し、環境に優しい建設プロセスや技術の採用を推進しています。具体的には、水力発電所の維持管理や廃棄物のリサイクルを行い、環境負荷の低減を図っています。このような取り組みは、企業の社会的責任を果たすだけでなく、顧客からの信頼を高める要因ともなっています。

3. 経営成績の推移とその要因の分析

2023年6月期の売上収益は15,611百万円で、前年同期比3.2%減少しました。この減少の主な要因は、災害対応事業の売上が前年同期比47.0%減少したことにあります。特に、前年に発生した大規模な水害復旧工事の影響で受注が増加したのに対し、当期は大規模な災害が発生しなかったため、受注が減少しました。一方、インフラ整備事業は前年同期比26.4%増の7,772百万円となり、安定した公共投資の影響を受けています。営業利益は1,147百万円で前年同期比15.7%減少しましたが、売上総利益は9.5%増加し、コスト管理の改善が見られました。今後も公共建設投資の堅調な推移が期待される中、インフラ整備や環境保護事業の強化を通じて持続的な成長を目指す方針です。