1. 事業内容

ミーク株式会社は、モバイルIoT支援事業を中心に、IoT/DXプラットフォーム『MEEQ』を提供しています。このプラットフォームは、企業が簡単にIoTシステムを導入できるように設計されており、データの収集・分析を通じて業務の効率化を図ります。また、MVNE（Mobile Virtual Network Enabler）事業者として、MVNO（Mobile Virtual Network Operator）へのネットワーク及び業務支援を行い、特に通信事業者以外の企業がMVNO事業に参入する際のサポートを強化しています。

2. 事業の特徴

(1) IoT/DXプラットフォーム『MEEQ』

『MEEQ』は、ノーコードでシステム開発が可能なSaaS型のIoTプラットフォームです。企業はこのプラットフォームを利用することで、専門的な知識がなくても容易にSIMの購入・管理ができ、リアルタイムでデータを収集・分析することが可能です。これにより、業務の効率化や新たなビジネスモデルの構築が実現します。

(2) MVNEサービス

ミークは、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3キャリアに対応したMVNE事業者として、MVNO事業者に対してSIM調達やサービス設計、業務支援を行っています。特に、非通信事業者の参入を促進するための支援を強化しており、顧客基盤の拡大を図っています。この支援により、競争力のあるサービスを提供することが可能です。

(3) 高い技術力とネットワークの柔軟性

ミークは、3キャリアとのL2接続を実現しており、通信速度制限や独自料金体系の設定が可能です。この技術的優位性により、顧客はニーズに応じた柔軟なサービスを享受できます。また、IoT/DXプラットフォームサービスとMVNEサービスの同時展開により、帯域の有効活用が可能となり、コスト競争力を高めています。

3. 経営成績の推移とその要因の分析

2024年3月期の売上高は5,375,659千円で、前年同期比10.0％減少しました。この減少は、家庭用Wi-Fiルータの需要が平常時に戻ったことや、MVNEサービスにおける特定顧客のキャリア化による契約回線数の減少が影響しています。一方で、売上原価や販売費は減少し、営業利益は785,394千円（前年同期比3.8％減）を確保しました。経常利益は784,648千円（同3.9％減）、当期純利益は542,828千円（同1.5％増）と、利益額は維持できており、事業の効率性が示されています。これにより、今後の成長に向けた基盤が整いつつあると評価されています。