ステラファーマ株式会社は、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)に基づくがん治療用ホウ素薬剤「ステボロニン®」の研究・開発・製造・販売を行う企業です。BNCTは、がん細胞に選択的に集積するホウ素薬剤と中性子線を用いて、がん細胞を破壊する新しい放射線治療法です。2020年3月には、切除不能な局所進行または局所再発の頭頸部癌に対する製造販売承認を取得し、同年5月から販売を開始しました。今後は、適応疾患の拡大を目指し、国内外での事業展開を進めています。
BNCTは、ホウ素の安定同位体であるB-10を使用し、熱中性子を照射することでがん細胞を選択的に破壊する放射線治療法です。この技術は、正常組織への影響を最小限に抑えつつ、がん細胞に対して高い効果を発揮します。特に、再発悪性神経膠腫や頭頸部癌など、外科的手術が困難な疾患に対する新たな治療選択肢を提供します。
当社は、高純度B-10を製造する技術を親会社であるステラケミファ株式会社から独占的に供給されており、他社にはない競争優位性を持っています。この技術により、効果的なホウ素薬剤の製造が可能であり、BNCTの実用化に向けた研究開発を加速しています。また、特許権を複数取得しており、後発事業者に対する参入障壁を高めています。
当社は、国内での成功を基に、米国や欧州を中心とした海外市場への展開を計画しています。特に、BNCTの認知度向上と加速器の普及を目指し、現地の製薬企業との提携を進めることで、国際的な市場での競争力を高める方針です。これにより、がん治療における新たな選択肢を世界中の患者に提供することを目指しています。
2020年3月期の当社は、売上高155,919千円を計上しましたが、営業損失は502,121千円、経常損失は502,350千円、当期純損失は504,488千円となりました。これらの損失は、主に研究開発費の増加によるもので、特にBNCT用ホウ素薬剤「ステボロニン®」の製造販売承認取得に向けた投資が影響しました。2020年5月からの販売開始により、今後の収益化が期待されるものの、初期投資の回収には時間がかかるため、短期的には損失が続く見込みです。また、新型コロナウイルス感染症の影響により、医療機関での治療が制限される可能性もあり、経営環境は依然として厳しい状況です。
会社名 | ステラファーマ |
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会社URL | https://stella-pharma.co.jp/ |
銘柄コード | 4888 |
業種・業態 | 医薬品 |
市場 | 東証マザーズ |
会社設立日 | 2007/6/1 |
代表者名 | 代表取締役社長 上原 幸樹 |
住所 | 〒541‐0043 大阪市中央区高麗橋三丁目 2 番 7 号 ORIX高麗橋ビル |
従業員数 | 42人 |
監査法人 | EY新日本有限責任監査法人 |
推薦証券 | みずほ証券(株) |
決算期 | 3月決算 |
オファリングフォーマット | 旧臨時報告書方式 |
推薦証券会社 | みずほ証券(株) |
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主幹事証券会社 | みずほ証券(株) |
元引受取引参加者等 | みずほ証券(株), 大和証券(株), SMBC日興証券(株), いちよし証券(株), エース証券(株), 岩井コスモ証券(株), (株)SBI証券, 楽天証券(株) |
(N-2期) 監査報酬(千円) | (N-2期) 非監査報酬(千円) | (N-1期) 監査報酬(千円) | (N-1期) 非監査報酬(千円) | |
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提出会社 | 7,120 | 1,500 | 15,345 | - |
連結子会社 | - | - | - | - |
計 | 7,120 | 1,500 | 15,345 | - |
2016/3 | 2017/3 | 2018/3 | 2019/3 | 2020/3 | 2021/3 3Q | |
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売上高(百万円)
| 418 | 145 | - | - | - | 156 |
経常利益(百万円)
| 29 | -440 | -1,052 | -856 | -959 | -502 |
当期純利益(百万円)
| 19 | -298 | -1,055 | -859 | -962 | -504 |
純資産額(百万円)
| 264 | 3,566 | 2,511 | 1,652 | 690 | 385 |
一株あたりの純資産額 (円) | 132,132 | 509 | -7,629 | -143 | 35 | - |
自己資本比率
| 14.2% | 67.8% | 56.5% | 45.6% | 25.9% | - |
自己資本利益率
| 7.6% | - | - | - | - | - |