1. 事業内容

SOLIZE株式会社は、デジタルものづくりを支援するエンジニアリングパートナー企業であり、特に自動車業界に強みを持っています。主な事業は「デザイン事業」と「マニュファクチュアリング事業」に分かれ、エンジニア派遣、設計開発の受託、3Dプリンターを用いた試作モデルの製作を行っています。また、AI技術を活用したコンサルティングサービスも展開し、顧客の競争力向上を図っています。これにより、顧客の製品開発プロセスを効率化し、市場の変化に迅速に対応できる体制を整えています。

2. 事業の特徴

• デジタルエンジニアリングの専門性
  SOLIZEは、3D CADやMBD（Model Based Development）などの先進的なデジタル技術を駆使し、製品開発の各工程をサポートしています。特に自動車業界では、設計から試作、製造までの一貫したサービスを提供し、顧客の開発効率を向上させることに注力しています。これにより、顧客は市場の変化に迅速に対応でき、競争力を高めることが可能です。

• グローバルな展開
  SOLIZEは、日本国内だけでなく、米国、インド、中国などの海外市場にも積極的に展開しています。これにより、国際的な顧客ニーズに応えるとともに、現地の優秀なエンジニアを活用して競争力を強化しています。特にインドにはグローバルオフショアリングセンターを設立し、設計・解析業務を請け負う体制を整えています。

• 持続可能なものづくりへの取り組み
  SOLIZEは、環境配慮設計やライフサイクルアセスメント（LCA）サービスを通じて、持続可能なものづくりを実現するための研究開発を行っています。これにより、顧客企業が環境に配慮した製品を開発できるよう支援し、社会的責任を果たす企業としての評価を高めています。

3. 経営成績の推移とその要因の分析

2022年12月期のSOLIZE株式会社の売上高は17,827百万円で、前年同期比で12.5%の増加を記録しました。営業利益は680百万円、経常利益は711百万円と、いずれも前年を上回りました。この成長は、自動車産業の回復に伴うエンジニア派遣や設計開発の受託案件の増加によるものです。特にデザイン事業は売上高が14,373百万円と17.0%の増加を示し、セグメント利益も大幅に改善しました。一方、マニュファクチュアリング事業は需要環境が横ばいであったため、売上高は3,454百万円と減少しましたが、3Dプリンターの販売促進により一定の成果を上げています。全体として、顧客ニーズに応じたサービスの拡充が業績向上に寄与しました。