1. 事業内容

グロービング株式会社は、コンサルティング事業とクラウドプロダクト事業を展開しています。コンサルティング事業では、企業の経営戦略やデジタルトランスフォーメーション（DX）を支援し、特に「Joint Initiative」型のサービスを通じてクライアント企業の内部に入り込み、変革を推進します。クラウドプロダクト事業では、コンサルティングで得た知見を基に、SaaS型プロダクトを開発・提供し、顧客の業務効率化やコスト削減を実現しています。これにより、企業の成長を支援し、持続可能な社会の実現に寄与しています。

2. 事業の特徴

1. Joint Initiative型コンサルティング
   グロービングのコンサルティングサービスは、クライアント企業の内部に入り込み、経営幹部と共にプロジェクトを推進する「Joint Initiative」型を採用しています。このアプローチにより、クライアントのニーズに即した実行可能な戦略を策定し、持続的な成長を支援します。顧客との信頼関係を深め、長期的なパートナーシップを築くことが可能です。

2. AIとデジタル活用
   グロービングは、AIやデジタルツールを積極的に活用し、従来のコンサルティング業務を効率化しています。特に、議事録作成やリサーチ業務の自動化を進め、コンサルタントの負担を軽減し、より高付加価値な業務に集中できる環境を整えています。この結果、サービスの質を向上させ、顧客満足度を高めています。

3. クラウドプロダクト事業の拡充
   クラウドプロダクト事業では、コンサルティングで得た知見を基に、SaaS型プロダクトを開発しています。「セールススイート」や「スペンドインテリジェンススイート」といったプロダクトは、顧客の業務効率化やコスト削減を実現するための強力なツールです。これにより、従来の高価格なコンサルティングサービスから脱却し、幅広い顧客に対して手頃な価格でサービスを提供することが可能となります。

3. 経営成績の推移とその要因の分析

グロービング株式会社の第9期連結会計年度における売上高は4,175,324千円で、前期比で増加が見られました。この成長は、コンサルタント人員の増加と新規案件の獲得によるものであり、特にコンサルティング事業においては、パートナークラスの中途採用を強化し、顧客のニーズに応える体制を整えました。売上原価は1,527,874千円で、主に人件費の増加が影響しましたが、売上総利益は2,647,450千円となり、営業利益は369,628千円を記録しました。営業外収益や特別利益も寄与し、最終的に親会社株主に帰属する当期純利益は260,507千円となりました。このように、持続的な成長を支えるための人材投資や新規顧客の獲得が、経営成績の向上に寄与しています。