1. 事業内容

ハンワホームズ株式会社は、1994年に設立され、大阪府に本社を置く建設業者です。主に住宅の外構設計および施工を行い、一般戸建住宅や集合住宅の外構工事を中心に空間創造事業を展開しています。また、eコマースを通じて屋外家具や資材を販売するDEPOS事業も手掛けています。顧客には一般消費者のほか、デベロッパーや地方自治体、商業施設など多様なクライアントが含まれ、2024年には東京証券取引所のTOKYO PRO Marketに上場予定です。

2. 事業の特徴

(1) 空間創造事業の一貫性

ハンワホームズは、空間創造事業において設計から施工までを自社で一貫して行う体制を整えています。これにより、顧客のニーズに応じた柔軟な提案が可能で、コストダウンや品質向上を実現しています。施工の進捗に応じて収益を認識するため、透明性の高い業務運営が可能であり、顧客満足度を高め、リピート受注の獲得にもつながっています。

(2) DEPOS事業の多様性

DEPOS事業では、国内外のメーカーから直接仕入れた高品質な屋外家具や資材をECサイトを通じて販売しています。流通コストを削減し、競争力のある価格で商品を提供することが可能です。また、法人顧客向けの卸売りも行い、商業施設や公共施設への納品を通じて幅広い市場に対応しています。この多様性により、売上の安定化と収益基盤の強化が図られています。

(3) Park-PFI事業への参画

ハンワホームズは、Park-PFI事業に積極的に参画しており、公共施設の企画・設計・施工だけでなく、運営管理までを一貫して行います。この取り組みは地域社会への貢献に加え、持続可能なビジネスモデルの構築にも寄与しています。特に、2024年には「りんくう公園（中地区）」の事業予定者に選定されており、今後の成長が期待されています。

3. 経営成績の推移とその要因の分析

ハンワホームズの経営成績は、2024年2月期に売上高1,865,962千円を記録し、前年同期比14.7%増加しました。これは、空間創造事業における大型法人案件の受注増加によるもので、売上高は1,130,807千円、セグメント利益は35,012千円に達しました。一方、DEPOS事業は円安や物価上昇の影響でeコマース経由の売上が減少し735,154千円となりましたが、法人顧客向けの提案強化により安定した収益を確保しました。2025年2月期の中間決算では、売上高1,201,384千円、営業利益103,515千円と前年同期比で大幅な成長を見せています。これらの成績は、SNSマーケティングや法人施設案件の直接受注に注力した結果であり、今後もこの成長を維持するための施策が求められます。